酒とポテチと僕

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バビロン 7話 感想

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2週間くらい経ちますが、バビロンの7話見ました。見た人はわかると思うのですが、かなり衝撃的な回で、未だに思い出してはメンタルがやられています。事前にTwitterでヤバいってのは聞いてて、公式から覚悟のある人だけ見てくださいっていうアナウンスがあって、覚悟してみたつもりだったけど、覚悟足りなかったですね。これから見る人は本当に覚悟してみて下さい。軽い気持ちで手を出してはいけない作品です。自分の中で整理をつけるためにも感想を残しとこうと思います。当然ネタバレありです。

 

自殺法について

7話は、冒頭の自殺法議論と、中盤の大虐殺、そしてラストの残虐な殺害といった大きく3つの出来事があるわけですが、中盤までの感想が吹き飛ばされるほどラストシーンが強烈でした。正直、脳裏から離れないのですが、一回冷静になって時系列順に感想を書きたいと思います。

最初というか、冒頭のアバンだった気がしますが、齋開化による演説はかなり野崎まどらしいと感じました。瀬黒さんがひっくり返ったと言ってましたが、まさにその通りで、相手が使ってきた感情論をそのまま使って、自殺法の正当性を説く所は、良くこの展開考えたなあって思いますし、やっぱり野崎まどはすごいなあと感じました。

自分の子供の未来のために、他人の命ではなく、自分の命を使いたいと思うことは、確かに止められないと思えますし、納得させられてしまった人も多いかと思います。

この作品で野崎まどが投げかけているテーマの一つとして自殺は善か悪かということがありますよね。現状から逃げるための自殺は悪と考えられそうですが、上記の状況のような、誰かを助けるための自殺と考えると必ずしも悪とは言えないかもしれません。でも、やはり自殺してもいい社会を容認するのはやだなという感情があります。たとえ誰かを助けるためであっても、死を肯定するのは難しいですし、どんな事情があれど、自殺する人がいるなら止めたいと思う感情は無視できないと感じます。自殺したい、死にたいって思ったことのある人は多いと思いますし、それしか選べない状況の人もいるんだと思います。死にたいほどつらいと思ったことは私も何回かあるので、それはわかります。それでも、今沢山の人が自殺している社会ですが、私は生き抜いていきたいし、私の周りの人たちにも生き抜いて行って欲しいと思います。自殺というテーマは個人的にとても思うところがあるのですが、この辺にしておきます。

 

悪とは

そして、今まで書いてきた自殺というテーマは、ストーリー的にブラフだった気がします。3話から6話まで自殺法について考えさせられてきた訳ですが、それが罠というか、そのテーマに注目させておいて、それよりももっと深いテーマについて、7話の最後で殴りつけるように突きつけてくるところがえげつないです。ラストシーンで残虐な殺しをしながら曲世愛が問いかけてくることが、この作品の本質的テーマですよね。つまり、善悪とは何か、どう定義されるのかだと思います。曲世が、悪と向き合ってと、悪について考えてと、瀬黒さんを殺しながら言うところが脳裏に焼き付いていて、そのせいで、こちらも悪について考えさせられてしまいました。7話から8話までかなり時間が空くのには、色々な事情があるのかもしれませんが、視聴者にとっても悪と向き合って、悪について真剣に考えるための時間なのかもしれません。

という訳で、悪について、曲世について考えてみます。曲世は明らかに悪と言えます。人を残虐に殺し、自殺させることが好きなサイコパスと言えるでしょう。曲世としては好きなことをしてるだけであって、人殺しが悪だと分かっているけど、好きなことして何が悪いのみたいな感情っぽいですね。あなたの番ですの犯人みたいな感じがします。確かに、人を殺すのは悪いことです。ただ7話の最後を見ると、それは何故かということを考えさせられてしまいます。これについては色んな回答があると思います。

真面目に答えると、人殺しを容認すると、社会が不安定になり、人類が安定して発展できないということがあると思います。そこらじゅうで人殺しが起きてたら、まともに生活できないですし、そんな社会では社会基盤ができないです。秩序というものが人類の発展に大きく寄与しているとは思います。

また、人間は社会を形成して発展してきた生き物でして、社会の助けを得ずに生きていくことはできません。社会は人と人のつながりで成り立つと思いますが、そのつながりを断つこと、つまり、人を殺すことは、社会から疎まれる要因となります。そのことが分かっているため、本能的に殺しを嫌うのかもしれませんね。

ただ人類の発展とか、社会的な評価なんて個人としてはどうでもいいと思う人もいるかと思いますし、そんなことでは曲世も納得しない気がします。

やっぱり個人的には、嫌なものは嫌だという感情論が1番強い気がします。全く論理的じゃなくなってしまうんですけど、悪が好きという感情論には、悪が嫌いという感情論でしか対抗できない気がするんですよね。正崎さんが、正義とはなにか問われた時に、自分が正義と信じるものが正義だと言ってた気がするのですが、まさにその通りで、結局人間は主観的な生き物な訳で、自分が正しい信じるものについて、曲世の言説に惑わされずに信じていきたいなんて思います。

 

感想としてはざっくりとこんなものでしょうか。やや長くなってしまいました。7話の中盤で曲世に全滅させられるところは、監視カメラなかったのかとか、曲世が洗脳能力持ってるのは推測できるだろうしもっと警戒しとけよとか、色々たらればを言いたくなる展開でしたが、そこら辺はこのアニメの本質ではないので、とりあえず置いておきます。

曲世愛という巨大な悪が明らかになり、正崎さんのメンタルはボロボロで、こっからどうたたむのかすごく気になりますし、期待してます。野崎まどさんは物語を綺麗にたたむ力がかなり頭抜けてると思うので、本当に楽しみにしてます。